◆正真 「兼元」倉敷刀剣美術館鑑定 伝黒田家大名登録
刃長： 2尺2寸4分、 反り： 4分、
元幅： 31.0mm、 元重： 7.4mm
先幅： 20.4mm、 先重： 5.2mm
拵全長 96.8cm

測定方法の差異等による誤差は、ご容赦下さい。
福岡県でも昭和26年４月にスタートした登録制度ですが極めて高価な物を所有する
黒田家の為に丁重な取り扱いが要求され事前に１月に登録を開始した際の登録として伝わる一振りです。
「孫六兼元」正系の名工で惚れ惚れする程素晴らしい出来の一振りです。蔵出し、在銘【兼元】身幅広く重ねの厚いズッシリした 拵え付き鑑定証極みの大刀です。

兼元は兼定とならび美濃鍛冶を代表する鍛冶であり、同名が相継ぎ各代ともに孫六を通称とした。今日では二代を指して「孫六兼元」と称する。初代の兼元は文明から永正ごろとされ、三本杉風の刃文は希有であり、所詮三本杉状の互の目を創始したのは二代の兼元であろう。製作期間は大永から享禄ごろと考えられている。赤坂鍛冶の特徴である茎尻を入山形にし、初二代ともに赤坂の地で作刀し二代は晩年より関に移住したと伝えられる。

拵え付属しますので鑑賞は無論、居合にもお使いいただけるお刀です。
本刀は兼元特有の所謂三本杉の刃文とは異なり、希少な直刃になっています。兼元も兼定も来写しを行い、直刃を焼いたとの事であり、本刀もその一振りの可能性があります。
鑑定により銘は間違いなく、体配から後代との極めにはなっていますが、地鉄の出来、来歴等総合的に見ると室町期の初代、二代の可能性も否定できないと思料いたします。いずれにしましても将来出世の可能性を秘めた逸品です。

銘：兼元(後代)、登録：昭和26年(大名登録三桁) 福岡県文化保護委員会 、

付属品：登録証、拵え、ハバキ、倉敷刀剣美術館鑑定証、刀袋
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